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キャラメル横丁 -> 突撃メーカーさんPart1<第5回>イゲセン製菓

突撃メーカーさん(Part1)


第5回
(株)井桁千(いげせん)製菓  名古屋市中村区十王町3-8


今や名古屋にしか現存してない駄菓子シリーズ、第3弾はトンガリ菓子です。トンガリ菓子は井桁屋さんの系列が何軒か名古屋近辺にあるそうで、その中から井桁千製菓さんをお邪魔しました。朝の5時から作業を続ける井戸田社長にお仕事をしながらのちょっと申し訳ないカタチで取材敢行。

主力商品
トンガリ菓子(大)、トンガリ菓子(小)

●トンガリ菓子の歴史

社長:「井桁千製菓の創業は昭和27年ころ。トンガリ菓子はもともと姫路あたりでさかんだったものですが、戦前くらいから名古屋にも井桁屋さんというメーカーがあって、うちはそこからののれん分けです。親戚も西区内に2軒くらいありまして、みんな井桁の名を継いでトンガリ菓子を作ってます。20年前くらいの最盛期には10軒くらいあったはずですが、現在トンガリ菓子を作っているのは名古屋近辺で4軒くらいかな。東京や大阪などほかのところではもうやってないみたいです。でもこの4軒は微妙に作り方が違うんですよ。やっていくうちにその店独自の手法とか合わせ方とかが出てきたんですね。トンガリ菓子の原点は、やっぱりソフトクリームをお菓子で作ったということでしょうか。でも中のゼラチンはサクッとしていてクリームじゃないですから、名称にクリームとは付けられないんです。」

●早朝から大忙しのトンガリ菓子製造

社長:
「朝5時から9時くらいまでの4時間が製造作業の時間です。ウチは人が少ないから、その後の時間は問屋や内職さんに配達に行ったりする時間にあてたいので、結局作る時間が朝になっちゃいました。原料(コーン部分)は、西春町のメーカーさんが作ってます。中身(クリーム状の部分)は、ゼラチンと砂糖を水で混ぜたモノに香料を加えています。これを充填機に入れてコーンに入れて、2時間から2時間半乾燥させると出来上がり。充填機はクッキーなど洋菓子を作る機械の改造です。昭和46年ころに機械を導入しました。なかなかゼラチンが均等に入らなくて機械を導入して1年くらいは試行錯誤でしたよ。あそこを改造し、ここを調整するといったかんじで。ゼラチンはさめるとすぐ固くなるので、均等に入れるために勘で圧を変えています。今でも手詰めでやってる店が2軒くらいありますよ。トンガリ菓子は、コーン専門に作るメーカーがあって、ゼラチンを詰めるウチみたいなメーカーがあって、袋詰めは内職さんというかんじで作るので、ウチも半製造メーカーということになりますね。3者が揃わないとできないお菓子なんです。いくら量産したくてもコーンが間に合わなくてはできませんし…。あと、掃除が大変ですね。30分以上かけてゼラチンをしっかり落とさないと穴が詰まって次の日に使えなくなるんです」


メーカーから来たコーン

台に手際よく装填

ゼラチンを練る

充填機でゼラチンを入れる

乾燥庫で2時間半

できたてのトンガリ

●トンガリ菓子のバリエーション

社長:「始めた当初からコーンは大小2種類ありましたね。入れるゼラチンの量は特に変えていません。先がとんがっているのとそうじゃないの、というくらいですね。コーンの色は、小さいほうが黄色、黄緑色、ピンクの3色、大きいほうにはコーン本来のプレーンな茶色(オレンジといったほうがいい?)があります。値段はどちらも一緒です。小さいほうが主に駄菓子屋向けで、大きいほうはスーパーに並ぶようです。ウチは8割が駄菓子屋向けの小モノ。150個単位を穴の空いた台に載せてゼラチンを同時に入れます。ゼラチンと砂糖、水の割合は長年の勘です。特に量を厳密に計ったりはしません。夏と冬では微妙に違いますね。一時期、このゼラチンに何かを混ぜて、たとえばストロベリークリームだとかチョコクリームだとかをやってみようかと考えたころもあったんですけど、やっぱり定番が一番ということで結局変えませんでした。唯一コーンの形やサイズでバリエーションが存在しますので、ウチでは現在やってませんが普通のソフトクリームサイズくらいのジャンボトンガリも他のメーカーさんでは作っています。ジャンボトンガリは、当てもん用としてできたものです。“ソフト連続”って言いましたね。」

●トンガリ菓子の難しさ

社長:
「トンガリ菓子は湿気が大敵です。だから梅雨どきは気を使いますね。室内を冷房で25℃くらいに保って湿度を少なくします。湿度のためにあまり温度を下げると今度はゼラチンが早く固まってしまって充填機が使えなくなるのでほどよいところが難しい。また作業途中で機械を止めるとゼラチンが中で固まってしまうんです。だから持ち場があまり離れられない。トンガリ菓子は湿度さえ気をつければ1年もちますよ。昔はお盆ころまで作れば大丈夫でしたが、今は通年生産しています。それでも冬場は売り上げが落ちますが…。全国に流通しているから、おなじみの人も多いんじゃないでしょうか。」

外観は平凡な倉庫みたいな工場で夢のお菓子、トンガリは生産されています。ソフトクリームとは言えないから外見からトンガリだなんて、いかにも駄菓子っぽいネーミングです。朝早くに作られるトンガリのサクッとした感触をあなたも味わってみませんか。

(取材日 1998.11.6)


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